コミュニケーション

「より良い人間関係とコミュニケーションスキル」より抜粋

自我状態を分ける
<成人>
主観的ではなく客観的、感情的ではなく理性的であるもの。情報を求め、処理、共有します。
例えば自分の内面で夕食を残さず食べようと思ったとき、そうするかどうかを決めるのは<成人>の自我状態です。

<自然な子供>
環境に自発的に反応します。感情も自由に表現します。自分がやりたいことはして、やりたくないことはしません。

<養育的な親>
支持的、受容的でなだめるように話します。養育的な親は、してはいけないことよりも何をしたらいいか話します。

<批判的な親>
〜しなければならない、してはいけないという言葉をよく使います。どんな文化でも<批判的な親>は、声、表情、言葉、ジェスチャーでお前はOKではないというメッセージを送っています。

<反抗する子ども>
本当はしたくても、道理がかなっていても、自分のためになることでも、他人が望むことはしたくないのです。
他の人がしてもらいたいと頼むとやろうとしません。

<従順な子ども>
自分がやりたくなくても、自分のためにならなくても、他人が期待することをします。誰か他の人が望むからです。


自我状態を効果的な緑色と非効果的な赤色に分け、それに上記の自我状態を当てはめてみましょう。
『緑』
成人、自然な子ども、養育的な親

『赤』
批判的な親、反抗する子ども、従順な子ども

この自我状態は生まれてから少しずつ発達するもので、誰にでもあるものです。
例えば批判的な親だったら

『お前はいつも待ち合わせに遅れてくるよな?なんでいつも平気そうに遅刻してくるんだ?』
こんな言い方耳にしたことないですか?
会話で否定的なイメージを相手に植え付けています。
植え付けられた相手は赤の自我状態になりやすいです。
普通の人ならこういう事を言われた場合イラッとすることがあると思います。
この言い方に対して
『他の人も遅れてくるのに、僕ばかりにそういう事を言いますよね』
赤の自我状態。反抗する子どもです。この自我状態は批判的な親から反抗する子どもの反応を生んでいます。

感情をコントロールする意味でも緑の自我状態を上手く使うのは難しいことなのです。